【転職軸】30代のIT転職で大切にしたい転職先の条件①:スペシャリストになれるか

私(サイト主)は2021年春に、外資ITコンサル企業から外資ソリューション(SaaS)ベンダーに転職しました。

前職は、日本に進出してきて間もない外資企業だったこともあり、ある時からクライアントプロジェクトが取れない状況が続きました。そのような状況がきっかけとなり、転職活動を2020年秋ごろから始めました。

その際、転職を成功させるためにどういった軸(転職先の条件)を持つべきか、リストアップしました。

本ページでは、今回の転職で私が大切にしたいと考えた軸について書いておきたいと思います。

これを読む方にとって、少しでもキャリアや転職先を検討するヒントになれば良いなと思っています。

ちなみに、ざっくり私(サイト主)の自己紹介ですが、27歳のときにブリッジSE候補としてIT業界に就職し、それから今回(2021年)含め転職を4回しています。(詳細に興味がある方は、以下のページも覗いてみて下さい。)

ITCポータルについて

IT転職で大切にしたい転職先の条件

まず、IT系のキャリアの積み上げ方について、ネットで色々調べてみました。 一定の納得感を得られたのが、各年代で身につけておいた方がよいスキルや経験があるということです。

以下が、そのスキル・経験の例です。

  • 20代:ビジネススキル、ITスキル基礎、プログラミング・インフラ構築等のハンズオン(手を動かす)経験
  • 30代:専門的な知識やスキル(=スペシャリストになる)、リーダー/マネジメント経験
  • 40代:マネジメント(=プロジェクトマネージャーになる

もちろん20代からマネジメントをしたり、30代でプログラミングを始める方がいてもいいと思います。あくまでも上記は目安です。

単純にこれをベースにすると、30代は何らかのスペシャリストになる必要があるわけです。

私自身、かなり納得感がありました。27歳でIT業界に入ったので、コーディングや尖ったテクニカルスキルがあるわけでもなく、特定の業界に精通しているわけでもなかったからです。良く言えば、浅く広く色んなことを経験していたとも言えますが、何かに特化した方がいいなという気持ちも改めて持ちました。

ということで、今回の転職先では、何らかのスペシャリストになれるかどうかという観点を、転職先を検討する上での一つの軸としました。

スペシャリストになるための転職先のチェックポイント

さて、転職先で何らかのスペシャリストになれるかどうかをチェックする際、どういった点を確認すれば良いでしょうか。

今回の転職で、私がリストアップしたポイントは、以下のとおりです。

  • 自社ソリューションがあるか
  • スペシャリストまたはマネージャーになれるキャリアパスが会社に用意されているか
  • 市場価値の高いITスキルを得られそうか
  • 特定の業界・業務知識を得られそうか

私の場合、何においてスペシャリストになるかは限定していなかったため、上記のような複数のポイントで転職先を比較することにしました。

可能であれば、どの分野で何のスペシャリストになりたいかを具体的に決めた方が良いです。転職先に求める条件が明確になります。

例えば、PythonでAIソリューションの開発を究めたいという人は、それが出来る環境の会社に絞って転職先を比較するだけです。(しかし、総合的に良い転職先かどうか見極めるのは別の話ですが・・。)

それでは、上記4つの観点について、簡単に説明していきます。

自社ソリューションがあるか

まず最初に、自社ソリューションがある企業で働けば、そのソリューションのスペシャリストになれると考えました。

全くもって書いているとおりなのですが、スペシャリストになるシンプルな最短ルートです。

自社製品でなくても、特定のソリューションに強みを持っているITベンダーやコンサル企業でも良いと思います。例えば、SAPの導入に特化していたり、Salesforceの導入ばかりやっているようなベンダーに転職することで、特定のソリューションのスペシャリストになれる可能性が高くなります。

転職先に自社製品があると、入社前に自分が扱うソリューションを決めてしまうことになるので、納得感が高まるというメリットもあると思います。

扱うソリューションを決めるということは、そのソリューションで使われているIT技術業務知識を入社前に固めるという意味にもなります。例えば、ShopifyというECパッケージであればWebの技術EC小売の知識を得ることが出来ますし、SAPというERPパッケージであれば、企業の基幹業務に関する知識を得ることが出来ます。

まとめると、自社ソリューションがある会社に転職することで、以下のようなメリットがあります。

  • 特定のソリューションのスペシャリストになれる
  • 特定のITスキルや業務知識が得られる

以上の理由で私は、自社ソリューションがあるかどうかを、転職先でスペシャリストになれるかのチェックポイントとしました。

スペシャリストまたはマネージャーとしてのキャリアを究められそうか

スペシャリストになれるかの次のチェックポイントとして、転職先に明確なキャリアパスが用意されているかということを気にしました。

つまり、スペシャリストになるためのトレーニングが用意されているか、キャリアアップやキャリアチェンジしやすい制度があるか、ロールモデルになるような人が存在するかなどが条件として考えられます。

また、一番大切なのは、経験を得られるか、実績を積めるかだと思います。そのため、スペシャリストを究められるチャンスが得られるのか、例えばプロジェクトにアサインされるのか、という点も非常に大切です。

もしマネジメントを究めたいと考えているのであれば、マネージャーへのパスやロールモデルが転職先にありそうか、面接の場で確認する必要があるでしょう。

私の今回の転職を考える際は、まずはスペシャリストとして成長できる環境かどうかを第一に考えました。その上で、どこかのタイミングでマネージャーにシフトしていけそうかどうかという点についても意識しました。

少し脱線になりますが、日本国外に行くと自分のキャリアは自分でデザインするものだという意識を持っている人が多いと感じます。一方、日本ではまだまだそういう考え方が弱いと感じます。

大きい会社に就職すれば、その後のキャリアも会社が用意してくれるという終身雇用が普通だった時代の考え方を今でも持っている人が少なくないと感じます。

会社を変えることに抵抗感を持っている人がまだまだ多いのが日本ではないでしょうか。

ここで私が言いたいことは、会社に残る・転職すること自体は個人の自由ですが、会社が全ての社員に対して最適なキャリアを用意してくれるということは絶対にないということです。そのため、自分自身で常にやりたいことが実現できる状態にあるのか(そういう会社にいるのか)という観点で、思考を止めないことが重要だと思います。

ということで、トレーニングやキャリアアップの制度が整っている等、キャリアパスが想像しやすい会社であるかどうかも、転職先を見極める上で重要だと考えました。

市場価値の高いITスキルを得られそうか

この観点は、将来的に自分の選択肢を増やし、やりたいことに近づきやすくなるために必要だと思います。

例えば、Web開発、データ分析、インフラ構築、プロジェクトマネジメントなどはこれからの時代も間違いなく必要とされる技術や分野です。

もちろん、「自分がやりたいこと × 市場価値が高い」という分野が、自分自身にとって理想のスキルだと思います。

市場価値という観点では、先端技術に携われるかどうかも頭の隅に置いておくと良いでしょう。

例えば、AIブロックチェーンIoTなどの技術に触れられるかです。あるいはFinTechRetailTechEdTechなど特定の業界を対象とした技術を得られることも、将来有利に働くかと思います。

特定の業界・業務知識を得られそうか

個人的には、強みとなる特定の業界や業務経験があると自分自身の市場価値を高められると思います。

例えば、金融製造小売通信などです。

最低でも2年、さらに5年程度の経験があると、転職活動時でのアピールが容易になります。

コンサルタントで転職する場合などは、IT経験や特定のソリューション経験以上に、特定の業界での経験を重視することもあります(会社によると思いますが)。金融系などビジネスプロセスが複雑な業界で、このような傾向がより顕著だと感じます。

まとめ

以上、転職先で「スペシャリストになれるか」を検討するために、4つの観点について書いてみました。

まとめますと、以下の4点で転職先で「スペシャリストになれるか」を評価すると良いかもしれません。

  • 自社ソリューションがあるか
  • スペシャリストまたはマネージャーとしてのキャリアを究められそうか
  • 市場価値の高いITスキルを得られそうか
  • 特定の業界・業務知識を得られそうか

私は、この観点で今の転職先を選びました。

次の記事では、引き続き、私が転職先を決める際に考慮した条件(転職軸)について書いていきたいと思います。

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