【転職準備①】スキルと経験の棚卸しをやるべき理由と方法:4項目による洗い出し

本ページでは、転職活動を開始するための準備として最初にやるべきこと、スキルと経験の棚卸しについて書いていきます。

転職活動の全体的な流れについて確認したい場合は、以下のページを参照して下さい。

【完全版】ITコンサルタントになるには:ロードマップと手順について

まずは、今までにどのようなスキルを習得してきたか、どのような経験を積んできたのかを洗い出しましょう。

スキルと経験の棚卸しをやるべき理由

スキルや経験を洗い出す目的は、履歴書や経歴書に書いて応募先に伝えるためだけではありません。

それ以前に、まずは自分自身で自らの強みや経験を再確認することが必要です。これが棚卸しの一番重要な目的といっても過言ではありません。

転職活動をしない限り、普段こういった棚卸しをすることはないのではないでしょうか。これをすることで、自分の強みや弱みを明確に認識できます。

また、自分が本当にやりたいことが出来ているのかという点について考えるきっかけにもなるのです。

スキルや経験の棚卸しをして、自分を見つめなおすことで、初めて次に取るべき行動を考えることが出来るのです。

例えば、市場価値の高いスキルが磨けていないという気づきがあったり、意識していない内に、特定の業務経験が積みあがっていたという事実を認識したりすることがあります。

こういったスキルや経験の洗い出しは、普段からやることをおススメします。

なぜなら、それによって、常に自分の現在位置(市場価値やレベルなど)が分かり、今後のスキルアップやキャリアアップが効率的になるからです。

スキルと経験の棚卸しの方法(4項目)

さて具体的に、どのようなスキルや経験を洗い出すべきかについて、以下に書いていきます。

ITスキル

ITコンサルタントになるために、ITスキルは必須のスキルです。

①何のスキルを、②どのくらいの期間磨いてきたのかを洗い出しましょう。

職務経歴書に書くかどうかは置いておいて、まずは触ったことがあるものをどんどん書き出してみることをおすすめします。(ブレインストーミングしましょう。)

ITスキルといっても、色々なことが書けると思います。プログラミング言語やフレームワークなどのコードを書く技術、サーバーやクラウドなどのインフラ知識、アプリケーションを設計する考え方、プロジェクトマネジメントなどの管理スキルなどです。

そこで、参考までに、次のような項目をあげていくと良いかと思います。

ITスキル

プログラミング関連
 開発言語やフレームワークなど
 例)Java、Spring、PHP、Laravel、Ruby、Rails、Python、Django

DB関連
 SQLや業務で使ったことがあるDBMSなど
 例)SQL、PL/SQL、Oracle Database、MS SQL server、MySQL等

インフラ、クラウド関連
 例)AWS、GCP、Azure
 ※AWSであれば、EC2などのサービス名も書いた方が良いでしょう。

業務パッケージ
 ERP、CRM、BI 、基幹システムなど
 例)SAP、Salesforce、Tableau

ツール、IDE
 例)Git、GitHub、JIRA、Backlog、Redmine、Slack
 ※会社やチーム、プロジェクトへの適応スピードを測るひとつの目安になります。

IT関連資格
 例)国家資格(基本情報、応用情報、高度情報)、ベンダー資格(Oracle、AWS、Microsoft等)

エンジニアと違って、ITコンサルタントの求人情報に細かいスキルを指定する求人は基本的に多くはありません。

ただ、中にはハンズオンでの作業までこなすITコンサル企業もあります。またコーディングはしなくても、コードレビューなどでコーディング経験が求められたりする求人がよくあります。

例えば、「JavaによるWebシステムの開発経験がある方」というような指定をする求人はよくあります。

いずれにしろ、この段階では、自分のスキルや経験を洗い出して可視化するためにも、全て洗い出しましょう。

PMスキル

ITコンサルタントにはプロジェクトマネジメントスキル(以下PMスキル)が求められます。

具体的には、進捗管理顧客折衝、会議の進行、ファシリテーション、プロジェクト内の各種調整などは、PMスキルとしてアピール出来ます。

※PMスキルについて体系的に知りたい方は、PMBOKを学習することをおすすめします。

SEやエンジニアというポジションで仕事されている方は、PLやPMになるまではマネジメントはしないというイメージを持たれているかもしれませんが、ITコンサルタントは若手でもPMOをやることが多いです。

PMOとはProject Management Officeの略で、プロジェクトのサポートやマネジメント(進捗管理等)を担当する人(達)のことです。PMがプロジェクトの責任者であり、PMOはPMをサポートするような位置づけになります。

PMをサポートした経験や、チームをリードした経験などはもちろんですが、プロジェクト内で一人の後輩の進捗管理をした経験でもアピール材料になる可能性があります。

業務経験(プロジェクト経験)

ここでいう業務経験とは、今までにどういった仕事をこなしてきたかという意味になります。例えば、マネジメント経験があるとか、要件定義の経験があるという意味での業務経験です。

また、IT職種の方にとっては、プロジェクト経験と言った方が理解しやすいかもしれません。①どういう業界のクライアントに対して②何を実行するプロジェクトで③そのプロジェクトのどのフェーズで④どういう役割を担ったかについてをプロジェクト経験として洗い出していきましょう。

業務知識(業界経験、業界知識)

ここで意味する業務知識というのは、特定の業界(金融、小売、製造、物流など)における業務(ビジネス)知識です。業界経験や業界知識といっても良いかもしれません。

分かりやすく言うと、金融系SEはシステムの知識+金融業務の知識を持ち合わせているから金融系SEとしての市場価値があります。

この業務知識というのは、ちょっとやそっとリサーチしたり、学習するだけでは習得できるものではありません。だからこそ、大きなアピールポイントになります。

まとめ

以上、「ITスキル」「PMスキル」「業務経験(プロジェクト経験)」「業務知識」の4項目について書きました。この4項目で、スキルや経験の棚卸しをすると、抜け漏れがなく、効率的かと思います。

スキルと経験の棚卸しが出来たら、次のステップは、自己分析とスキルのブラッシュアップに進みます。

詳細は、以下のページに記載しています。

【転職準備②】自己分析とスキルのブラッシュアップ